スンドゥブチゲ定食¥700チョンサ チョロン板橋 赤塚 一仕事終えたら、急に腹が減った。急に原ヘルスだ。今日は今季一番の冷え込み。おまけに雨も降って来た。早く店を探さねば老体に差し障る。さて何を喰おうか。あれは…インドカレー屋か。よしキープしておいて、もう少し探してみよう。…中華料理か、かなり古い佇まいだぞ。ハズしたら困るな。ここは次回までキープだ。もう少しだけ歩いてみよう。しかし限界は近い。…むっ!
韓国料理かっ。店先のメニューを見ると料理が全部真っ赤っかだぞ。これは暖まりそうだ。よし、ここにしよう。
客は…まだ誰もいないな。店は女性2人でやっているのか。愛想がよくていい感じ。
ランチメニューは…と。おおっ。メニューのみなさん、アニョハセヨ。一体どれを食べたらいいんだ。くっ、いかんいかん。店先のメニューで、赤いものを食べようと決めたじゃないか。浮気はいかん。しからば、ここは…。
すみませーん。この「
スンドゥブチゲ定食」を下さい。ふーー。あやうく崖から落ちるところだった。
待っている間に屋号の意味を調べてみるか。なになに、「
チョンサチョロン」とは、赤い絹と青い絹で作られた「ちょうちん」のことなのか。ああ、そういえば階下の入り口に吊るしてあったな。なになに、男と女の出会い、逢瀬を表していて、婚礼や祭事で使われるのか。なんとも心が温まるちょうちんじゃないか。韓国の温もりを感じるなあ。
さて夜はどんなメニューなんだ。メニュー表は、これか。おっと、配膳が早いな。もう来たぞ。まずはお惣菜たちから。ほう、華やかでいい賑わいじゃないか。たっぷりのサラダ、カクテキ、もやしナムル、竹輪煮付け。いいぞ。韓国昼餐会の始まりだ。

おっ、きたぞ、
スンドゥブチゲ。おおっ、真っ赤っか。花椒のトッピングか。メシもいい盛りだ、しかも炊きたての感じだぞ。いただきます。
アツッ! スンドゥブ熱い。そりゃそうか、鍋の中はまだグラグラと煮たっているからなあ。少しスプーンで冷まそう。メシは…うん、美味いぞ。米が立っている。俺好みの、やわらか炊きだ。胃袋が腕まくりしている。
よし、そろそろスープいこう。お、美味いなあ、この
スンドゥブチゲ! 体も心も暖まるなあ。豆腐は汲み上げか。形を成さない豆腐だ。辛い。辛いぞ。美味いぞ。あれっ、貝殻が。アサリ入りか。これはとんだ飛び入り参加だ。アサリちゃん、いらっしゃい。鍋に海鮮風味が広がってきたぞ。
お、なんと卵もいたのか。そうか、冷静に考えれば
スンドゥブチゲには卵、よく入っているな。半熟加減も絶妙だ。辛さの中に、甘み流出。ラブ注出。


底の方にいくほどスープが辛くなってきたぞ。いよいよ直線ゴール前だ。ここで炊きたてご飯のムチが飛ぶ。手綱を短く持ち替えて、追え、追うのだ。ちなみにゴール前で騎手が馬の頭を押すあの動作は、押しているのではなく引くことに意味があるのだ。…今はそんなことはどうでもいい、ゴールめがけて、デムーロの風車ムチのようにスープをすくい取るのだ。そして…ゴール! 花椒、いやハナ差の勝利だ。
ふう。とめどなく流るる鼻水をかもう。
韓国料理はまるでスポーツだ。いい汗をかいた。美味しかったです、ごちそうさまでした。
しまった、汗をかいたから、外はさらに寒く感じるぞ。でも体の芯はポカポカだから、なんとか持ちこたえられそうだ。
赤塚か。活気があっていい街だな。しかし…うう さむっ! サムゲタンだけに。フフッ。

明太子 石焼ビビンバ定食 ¥880最寄駅 東武東上線「下赤塚」・メトロ有楽町線「地下鉄赤塚」(
板橋区)
衛生感・落ち着き度 7
価格設定の適正度 8
料理の味・誠実度 6
好き度・リピート感 6
チョンサチョロン (韓国料理 / 下赤塚駅、地下鉄赤塚駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.6