おでん¥丸太ごうし浅草 ホッピー通りは観光客目当ての商売になってきて、総じて価格が高すぎるんです。なので今夜は古くから
浅草を守っている
酒場を目指しました。訪れたのはメディア登場店、
おでんの名店「
丸太ごうし」です。席に座ると「創業92周年 ありがとうございます」の文字。1925(大正14)年ですよ。東京放送局(現NHK)がラジオ放送を始めた年、ナチス親衛隊が結成された年、です。すごい歴史。
外には「
剣菱」の大看板があったので、
剣菱を。料理は、刺身や焼き物もありますが、ここはやはり「
おでん」でいきましょう。「みつくろって」ではなくて、タネを知りたかったので、お姉さんにお願いして
おでんメニューを持って来ていただきました。おまかせだと、それほど食べたくないものまで入っていそうだったので、わがままを言いました。
ご主人は江戸気質の性分。若い客に酒の頼み方から徳利の持ち方までべらんめえ腸で伝授しています。こういう時、女性は受け入れて「あーなるほどー」とか返すんですが、男はちょっと呑まれてしまって退いてしまうんですね。不思議です。まあいい社会勉強です。
注文したのは、しらたき、こんにゃく、大根、すじ、昆布、うずら巻、しゅうまい巻です。土鍋ひとつにまとめて出てきました。汁は少なめです。小皿に卓上のからしを移して、いただきます。んっ。さすがっ。
おでんは特に好物ではないのですが、美味いっ。これはいい。出汁がいい。大根で判ります。確かに、
剣菱。合う合うアウアウ。
それから「すじ」って初めて食べました。牛スジではありません。サメのすり身なんですね。なるほど。根菜の蒲鉾、みたいな味です。これいいですね。
出汁は濃いめの色味ですが、味は意外とあっさり。しかし深い味わいです。昆布に絡ませると最高です。92年続く江戸だし
おでん。TV画面で観た2次元おでんから想像した味とは全く別。ホンモノはいい。少なくともあと8年は、災い無くお店が続く事を願っています。ごちそうさまでした。



最寄駅 都営・メトロ・東武「浅草」(台東区)
衛生感・落ち着き度 5
価格設定の適正度 8
料理の味・誠実度 7
好き度・リピート感 5
「
丸太ごうし」ホームページ CLIC → http://asakusa-ryoin.jp/marutagoushi/
丸太ごうし (おでん / 浅草駅(東武・都営・メトロ)、浅草駅(つくばEXP)、田原町駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.7