味噌ラーメン¥700すゞや食堂北海道中川郡
美深町
美深に寄ってみました。道北の雰囲気が感じられる、静かな街です。短い夏の風が気持ちいいです。街道沿いに、白いのれんを見つけました。「
すゞや食堂」と書かれています。食堂の原風景のような、惹き付けられる佇まい。入店してみましょう。
店内に、もう一枚大きなのれんがありました。この赤のれんは「新飯田製麺」さんからの贈りもののようです。新飯田製麺は地元
美深の製麺所のようですが、
北海道製麺協同組合には名前がなく、謎の製麺所といえそうです。それはいいとして。田中邦衛が毛糸の帽子で飲んでいそうなお店です。
食堂とありますが、実は
ラーメン専門店です。醤油、塩、味噌の3種類に、いろいろトッピングを掛け合わせるメニューです。厨房では老夫婦が休み無く
ラーメンを作り続けています。今日は日曜、他のお店が休みなので、お客さんがこのお店に集中しているようです、といってもよそ者は私だけ、皆さん近隣の方でしょう。厨房はオープンキッチンなので開放感があります。しかし昭和からの空間を維持しているので、清潔感を求めてはいけません。なにしろ1953(昭28)年創業ですから。
せっかくの
北海道なので、
味噌ラーメンをいただきます。オーダーから配膳までは、時間がかかることは覚悟しましょう。この繁盛ぶりですから。
非冷房の店内、汗をかいながら待つ事17,8分。出てきましたよ、
ラーメン専門店の
味噌ラーメン。おじいちゃん渾身のラーメンです。いただきます。むっ。これはっ。美味いぞっ。味噌といっても全然味噌ミソしていません。隠し味、味噌。ベースは醤油と味噌のハーフでしょうか。スープは野菜エキスと煮干しでしょうか。コクがあります。
トッピングはもやし、ゆで玉ねぎ、チャーシュー、メンマです。大きな玉ねぎがいいですね。麺は多加水でしょうか。ちぢれ麺。お、麺も美味い。なんだこの
味噌ラーメン。ちょっと感動的だぞ。私はそれほどのラーメングルマンではありませんが、これかなり美味いです。
おそらく、この雪深い地で何十年も訥々とラーメンを作り続けてきた、その自然の年輪の味ではないでしょうか。このエリアではライバルは1軒、適度な創意高揚の環境です。純朴な創意と、続けてきた老練の技術。
すゞや食堂が生み出す至極美味のラーメン。
スープを飲み干す頃、丼の下方に「
すゞや食堂」と電話番号の文字が現れました。食べきった人のみが見る事ができる勲章。…あれ、隣の客の丼には、上の方に書かれているか…。まあよし。
札幌の
味噌ラーメンとは、まったく別の料理です。私の評価はお店の点数に反映されないのですが、点数権利を持った方、ぜひ来て高得点を付けてあげて下さい。
美深に来たなら、新飯田製麺の
味噌ラーメンをぜひおススメします。ごちそうさまでした。



新飯田製麺から寄贈の赤のれん最寄駅 JR宗谷本線「美深」(
北海道中川郡)
衛生感・落ち着き度 4
価格設定の適正度 8
料理の味・誠実度 9
好き度・リピート感 8
すずや食堂 (ラーメン / 美深駅)
昼総合点★★★★☆ 4.4