境川2016.1江戸川区一之江
都内で、都電以前に「チンチン電車」を名乗った鉄道をご存知か。私は知りませんでしたが、それは「城東電車」です。城東電車は小松川線、江戸川線、砂町洲崎線があったようです。
(大正6)年12月にまず「錦糸堀」~「小松川」間に小松川線が開通しました。この江戸川線の開通は(大正14)年12月、「 東荒川」~「今井橋(=今回の訪問地)」間の走行でした。
ちなみにこの辺りを歩いてみると、道が複雑怪奇に入り組んでいて、直角という概念が産業の産物であると考えると、相当古くから村の割りができていたと考えられます。その田畑を、不思議なことに北西から南東に斜めに貫く。この「今井街道」があります。田畑を貫くように、荒川と江戸川をつなぐ足として活躍を期待し、開通されたのでしょうか。
戦後は廃線となり、トロリーバスに活躍を譲ることになります。101系統トロリーバスが廃止される昭和43年まで、この今井街道には架線があったのですね。
その遺構はもうないそうですが、証としてこの碑と、境川を渡るようにしてレールが保存されていました。その歴史を見守ってきた「カネス」で今夜は一杯やります。



奥に見える青い鉄橋が線路の遺構最寄駅 都営新宿線「一之江」(江戸川区)