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散歩FILE.13 旧浜町川暗渠路地 勝負ランチ

散歩FILE.13 旧浜町川暗渠路地

     
2015-08-09旧浜町川浜町川暗渠

中央区東日本橋









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小伝馬町、人形町、馬喰横山の3駅のちょうど中心の位置に、地図上で見ると明らかに不自然な細い路地を読み取ることができます。幅10m内で3つの道路が平行して通っており、特にその真ん中の道がとりわけ細い表示になっています。不思議に思ったので、行ってみることにしました。

まず、江戸通りにある「鞍掛橋」に立ちました。すでに橋はなく、交差点の名称として残されているだけでした。鞍掛橋という名は、大伝馬と小伝馬をつなぐ重要な交通路で、馬の往来が激しかったところから名付けられたようです。

江戸通りに直交して例の2本の道路が10mの間隔を保って横切っています。その2本の道路の真ん中、ビルとビルの間に、幅1.5mほどの細い道が延びています。自転車・バイク止めの、いわゆる車止めがあり、自転車もすれ違えない幅員ということがわかります。

2015-08-09旧浜町川2

橋の名前がついているので、この細道が過去に川であったことがすぐに想定できました。
今回は、この鞍掛橋から南東に600m程の「小川橋」まで、この細道を歩いてみます。住所でいうと中央区東日本橋と日本橋富沢町に挟まれた辺りです。鞍掛橋から江戸通りを挟んで北西にも3本の道は延びていますが、今回は南東に向かって散策です。

しばらくは、ビルの裏側を、エアコンの室外機の熱風を浴びながら進んでいきます。特に感じるところはなく、ただの細道です。

道を2本ほど横切ると、商店の看板が見えてきます。この超裏路地にも、飲食店が! 定食屋、居酒屋、なんと寿司屋まで! 平行している2本の表道へ出てみると、表通りには店はありません。完全にこの細路地側が玄関です。

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寿司留も松月堂も魚大も営業していません

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キッチンHATANOは元気に営業中!

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千成も営業の気配あり! 正面の赤いマンションの所だけ、一瞬この細道が途切れる。

しかし様子が何となく、元気がありません。生活感も薄い気がします。よく見ると、すでに店を閉めた建物が目立ちます。しかも廃墟のようで、洗濯物が出ている家はほとんどなく、この猛暑日に窓は閉ざされたまま。種類は違いますが、以前、玉姫公園付近を散歩した時に近い「緊張感」を覚えます。

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赤い日よけの建物が元化粧品屋さん。手前が寿司留

見上げると、窓の枠や桟がお洒落な建物がありました。見上げていると、私の背後の家から年配のご婦人がでてきました。しばらくお話を伺ってみました。

栄えていたのは昭和。飲食店、食品店、生活用品の商店などが軒を並べ、それ相当の賑わいを見せ、活気もあったようです。平成になった頃から、この路地に住む人もお歳をとり、転居する方も増え、住民も店も減り始めました。また、空いた家を借家にする家が増えましたが、借りる方がいないので廃墟同然の家が多いとのこと。今、自分が見ていたお洒落な家は、元は化粧品屋で、奥さんもお店もお洒落でやはり繁盛していたようです。今は借家だそうです。今は別の方が住まわれているそうですが、扉が開いたままになっていて少し心配です。しかし夜分にまた通ってみると、灯りがついて複数の方が住まわれていることがわかり、少し安心しました。
ご婦人の家も、少し前まで飲食店を営んでいたようです。やはり昔は川が流れていた場所だということで、地盤があまりよくないとのことです。
「一体ここら辺は、これからどうなるのかねえ」とつぶやきながら立ち去るご婦人にかける言葉が見つからず、「ありがとうございました。がんばって下さい」というのが精一杯。「がんばって下さい」が正しい言葉とは思えず、しばらく胸がつかえたまま立ち尽くします。

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化粧品屋さんのモダンな窓枠と桟

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平行する2本の表通りに出てみると、ここには表通りにも商店が並んでいました。ただ、造りの違う建物がお互いに寄りかかるように建っていて、防災上かなり厳しい状態です。4年前の東日本大震災では耐え抜いた家々でしょうが、地盤、防災、治安を考えると、行政の手助けが必要な地区だと思います。

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小川橋付近まで来ると、真ん中の細路地は1軒のマンションに1回遮られ、その向こうは小川橋まで公園と遊歩道に整備されています。そして小川橋からさらに南下すると、ずっと遊歩道になっているようです。

ちなみに、すぐ脇に久松署構える「小川橋」は、明治時代に銃と刀で何年も都内を荒らした凶悪通り魔を、この先の地で追いつめて検挙した24歳の小川巡査が、捕り物の際の大傷が原因で2年後に殉死したことを踏まえ、その功績を讃えてつけられた名前だそうです。こういう逸話も、日本堤のマンモス交番の奮闘と重なります。
江戸から明治期にかけて、浜町川元吉原を囲うお堀であったらしいので、あながち間違ってはいないかもしれません。

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おそらく両側の道は、河岸であったはずです。そして、明治座の芝居がはけた後、また河岸の西側が元吉原だったことから、この河岸では浮世のあれこれがあったことでしょう。いろいろな商店が栄えたことでしょう。昭和25年頃にこの付近は埋め立てられたらしいですが、その埋め立ての上にも飲み食いの場ができたのは自然なことでしょう。しかし、いつの間にかビジネス街となり、商業店のあり方も様変わりし、お座敷天ぷら「花長」さえも移転してしまうような、時代に取り残されてしまったこの細道。

お話をいただいたご婦人が損をしない、良きアイディアはないものか。行政主導だと、損をさせてしまう。

最寄駅  都営・メトロ「小伝馬町」「馬喰横山」「人形町
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