マーボー土鍋ごはん¥900五指山内
神田今回は長くなりますがご拝読よろしくお願いします。
本日は
神田司町で
四川料理です。「
五指山」は中国の海南島にあります。九州ほどの大きさの島で、
四川省の1,500kmほど南にあり、これは東京-稚内間くらいの距離になるので、
四川料理のテリトリーの広さがうかがえます。
ランチメニューは「
マーボー土鍋ごはん」と「麻辣湯麺(タンタンメン)」の2種類のみ。麺は昨日食べたので、本日は麻婆豆腐の麻で天に召したいと思います。
配膳された時、別のお客さんが「
山椒少なめで」と注文しているのを聞いて、ハッとします。写真の通り、表面に大量の花椒が振りかけてあります。何度も言うように、自分は花椒が苦手です。
レンゲを挿した時の予想外の器の深さにも驚きです。余裕でプールに飛び込んだら足がつかなくて一瞬間溺れそうになる感じです。この量を食べきれるのか!? 花椒がこんなにかかっているのに。
ここで作戦を立てることにします。本場の
四川麻婆と違い、実や粉が完全に混ざり合っているわけではなく、あくまで表面にかかっているだけと推察しました。いや、そうであってほしい。であれば、スタートダッシュで表面付近の花椒を一気に削り取って口に運び込む「なかったことにする」作戦。つまり、前半戦に舌と脳をヒーマーさせて白目をむいてしまい、後半戦にじっくり辣の辛さを楽しむことにします。
作戦開始。レンゲ・ブルドーザーによる土木工事が始まります。まず更地にしなければ。とにかく1台目のダンプにどんどん運びます。Ummm…ピクピク。シビれんばかりの痺れです。ひどい作戦を立てたものです。駄目かも知れん。当然1回では処理できません。何度も何度も口へ運び入れては、ご飯と水で脳を潤します。キビシイ…。意識が遠のく中、ようやく表面一枚はがれて、幸せの赤い豆腐たちが見えてきました。ハーフタイムです。
汗と鼻水を拭い、後半戦へ突入です。すでにティッシュを10枚ほどロストしました。しかし作戦は見事的中、もう花椒の味はしません。するのは悪意すら感じるほどの熱さと辣さだけです。しかし今度はボリュームとの勝負です。食べても食べても鍋の底にレンゲが当たりません。山型だったご飯もようやく更地になりました。美味しいことだけが何とか背中を押してくれます。この
マーボー豆腐、美味しいのです。グイグイすくって食べ進めます。グイグイ。鍋の底が見えてきました。ようやくスタジアムの中に入ってきて、あと1周でゴールです。感動のフィニッシュです。最後のひとすくいで、ご飯もちょうどフィニッシュ。完走です。
四川料理の胸をかりて、また一つ大人の階段を登った気がします。
穴という穴から汗が噴き出てきます。すべての汗腺が1mm程度開いています。達成感と征服感で、階段を駆け上がりたい気分です。結果的にはすごく美味しい
ランチでした。
次回は、「花椒なしで」を忘れずに伝えることをここに決意します。ごちそうさまでした。


最寄駅 JR・メトロ銀座線「
神田」(千代田区)
訪問時間 11:50
待ち時間 0分(私の後は行列)
衛生感・落ち着き度 7
価格設定の適正度 7
料理の味・誠実度 8
好き度・リピート感 7
中国料理 五指山 (中華料理 / 神田駅、小川町駅、淡路町駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.8