鹿児島和牛トモサンカク グリル¥4,800ビストロ ル マリアージュ板橋 今宵の給油は
板橋駅、注目の
酒場「
ビストロ ル マリアージュ」。噂を耳にしていたので勝手に注目してました。カウンター席を予約して伺いました。
マスターお一人での営業なので忙しそうです。厨房からは立て続けにいい香りが漂います。カウンター席に座るとマスターからいろいろなお話が聞けます。今夜は本当にたくさんのお話を伺い、楽しい夜でした。
マスターは食材のクオリティに強いこだわりがあり、日々探求しているそうです。それが思い込みで終わらないよう、自らいろいろな飲食店を訪問して食べて学んでいるそうです。何軒かおススメのお店を教えていただきましたが、知らないお店ばかり。
食材の例として、魚は天草産、これを究極の血抜きと神経締めで有名な「津本式」のものを使用しています。それを数日間寝かせてから調理するそうです。ここまでは珍しい話ではないかも知れませんが、それをこの価格で!
フレンチ、というかしこまった言い方ではなく「
ビストロ」にこだわっています。気軽に最高の料理を。
ビー
ルはクラフトビー
ル「GRAND KIRIN」の「JPL」と「IPA」の2種類。

「ランプフィッシュキャビア 自家製パン付」¥750


パンは自家製で、カウンターに焼いたパンが積まれています。キャビアはそんなに高級なものではない、とご謙遜のお話でしたが、すごく美味しい。マスターが焼くパンとの相性がいいんです。キャビアとパンの塩っ気が相乗効果で広がります。
「天然熟成サバのマリネ」¥1,200


酢〆、というよりマリネといえばカッコつくでしょ、と言いながら提供して下さいました。身の色は鮮度の高い赤。そして柔らかい。そして旨味が舌ではじける。美味しい。ソースはオニオンソース。これこそ
マリアージュ。
「スズキのフライパン焼」¥1,600

これが津本式。調理前の魚を見せていただきましたが、新鮮な色味と弾力です。数日間寝かせたようには見えません。これを丁寧に骨抜きしてフライパンで焼かれました。ううーーんいい香り。
美味しい…。身はホクホク、皮はパリパリ。フライパンでここまで出来るんですね。
「4%の奇跡 鹿児島和牛トモサンカク グリル」¥4,800


今宵のメインは、マスター渾身の食材。この肉の仕入れルートを確保するための苦労話もお伺いしました。同じ和牛でもこの上質な肉は全牛の4%程度しか採れないそうです。その生肉を見せてもらいましたが、完璧な霜入りです。
焼かれた肉は…圧巻! 表現できない赤い身色。フォークを刺すことができない弾力。しかし舌では溶けていく柔らかさ。旨味が脳を刺激します。久しぶりに頬がキューッとなりました。もちろん食材がいいということもりますが、絶妙な焼き加減。食材の良さを最大限に引き出すマスターの腕。

あれだけ霜が入っていたのに、全然脂っこくないんです。ヘルシー感すら感じます。こんなグリルが、この価格でいいんでしょうか。

ワインは、マスターは結構「ジャケ買い」することも多いそうです。今夜いただいた白ワインは、日本酒に近い濃厚なものでした。ヤバイ、グイグイ呑んじゃいます。
伝説のグラッパ職人、故ロマーノ・レヴィ氏のグラッパの瓶のコレクションを見せていただきました。レヴィ氏が気分や季節に合わせて描いた、あたたかいイラストのラベルです。手描きのものはほとんど流通していないようです。

板橋で、心地よい優雅な夜を過ごしました。マスターの人柄と探究心に酔いました。ごちそうさまでした。

最寄駅 JR「板橋」東武東上線「下板橋」(板橋区)
衛生感・落ち着き度 9
価格設定の適正度 8
料理の味・誠実度 9
好き度・リピート感 8
「
ビストロ ル
マリアージュ」HP CLIC →
https://bistrolemariage.owst.jp/ビストロ ル マリアージュ (ビストロ / 下板橋駅、板橋駅、新板橋駅)
夜総合点★★★★☆ 4.2