炒飯(やきめし)¥890五香菜館中野 新井薬師前
新井薬師・梅照院から歩いて2分ほどの小径に静かに佇む「
五香菜館」。美しく老いた店構え。硬そうなサッシの引き扉をガラリと開けるとそこは…明るい笑顔のお客さん達でほぼ満席! 外からはまったく想像がつかない状況です。カウンター客の荷物を退かせてもらって着席しました。入り口からのすきま風が涼しい席です。小さなお子様連れが3組もいらっしゃいます。ネイバーフッドなお店です。
お店に来てから何を食べるか考え始めると、5分10分平気で経ってしまうので、決め打ちで来店されることをお勧めします。わたしは、
炒飯です。
アンダーラインをあえて揃えない直線と正円の弧に支配された独特のポップレタリングと、豪快な毛筆のカリグラフィに囲まれた空間で、その時を待ちます。
そのどちらかが女将さんの字で、どちらかがご主人の字ですよね? 女将さんは元気でチャキチャキ。ご主人は、絶対に美味いものを食べさせようとする気迫があります。期待に胸躍ります。
混雑しているので
炒飯にしては時間がかかりました。しかし目の前に飯山が置かれれば興奮のるつぼと化します。きましたよ、
炒飯。
メニューのルビが「やきめし」となっていますが、やきめしではなく
炒飯=チャーハンですね。
では。おお。おおおお。塩、こしょう、醤油、などなど、素晴らしいバランス。具材はベーシックにチャーシュー、ねぎ、卵、グリーンピース。一口目で鳥肌。これは…。すべての
炒飯のお手本じゃないですか。非難を恐れずにいえば、ご飯が少し水分多めであることが、好みが分かれるところでしょう。しかし、美味い! 珍しく大盛りにしても良かったかと思うくらいです。足りない、もっと食べたい。ベストチャーハンです。

また、什景会飯(中華丼)も口にしました。これがまた美味い。甘みのある餡かけです。しかし飽きない複雑な味わい。野菜も、この高騰時期にお構いなくたっぷりです。お店のウリのひとつである「広東麺」の具材をご飯にのせているので、広東飯といってもいいでしょう。もともと中華丼という名称は中国にはないそうですし。これもハイクオリティの料理でした。
町中華=MCK。今、自分が命名しました笑。だから®マーク。MCKの最高峰のひとつと云っていい名店ですね。麺類や麻婆豆腐、餃子なども、今後いただけなければなりません。なかなか行ける土地ではないのですが、再訪しなければ。MCK、奥が深いです。
ご主人、女将さん、ごちそうさまでした。


最寄駅 西武新宿線「新井薬師前」(
中野区)
衛生感・落ち着き度 5
価格設定の適正度 7
料理の味・誠実度 9
好き度・リピート感 8
五香菜館 (中華料理 / 新井薬師前駅、沼袋駅、中野駅)
昼総合点★★★★☆ 4.3