海鮮丼¥850すし屋の小名浜港ときわ台 こちらのお店も夜がサイコーであることはわかっています。入店してカウンターに座れば、目の前のネタケースでそれがわかるし、壁を見渡せばそのお品書きで胸が踊りますから。握り1貫の最多価格帯は75円〜260円。中トロなんて200円ですよ。クーラーケースに入っているあのサシ入りまくりの美しいピンクのまぐろのことですよね、大トロはお品書きに無いので。
握り以外にも酒の肴がたくさんあります。ホワイトボードのお品書きがまぶしすぎます。字面だけで一杯飲めますよ、ホント。
しかし、夜にこの付近にいることはまずないでしょうねえ…。
場所を説明すると、
板橋区の東新町という環七から「氷川神社」に向かう路を入ります。ここは駅前でもないのに突然、商店街があるんです。神社の参道の名残なのでしょうか。氷川神社の前の道は、不自然に2本の平行な道路が横たわっています。これ、おそらく暗渠ではないかと推察します。近くを流れる石神井川の昔の本流かあるいは支流か。この東西に延びる道を境に、北も南も坂道ですから、この道が一番低い場所になります。地区の名称も「桜川」など川がついています。そしてこのカーブ感。暗渠でしょうねえおそらく。
ただし氷川神社は、
板橋区には、氷川町、成増、赤塚、大谷口、舟渡などたくさんあります。川が由来のわけではありません。
話は逸れましたが、ここは最寄り駅の「
ときわ台」から直線距離700m、歩いて12分となっています。築地や銀座の
寿司屋なら遠隔者でも目的地になりうるかと思いますが、ここは沿線沿いの住民でなければ、夜に酒が飲める状況でこの辺にいることはなかなか難しいんです。
ん? あ、そうか。お酒を飲む事を大前提にしていますね、私。付近にパーキングがあるので、飲まない方は車でぜひどうぞ。
席は、地元のご常連でだんだんと埋まっていきます。昼から握りで一杯、あるいは「
ランチで」の一言でちゃんと
海鮮丼がだされる客、明日ゴルフで顔を合わせるのに今日食べに来た律儀な客。地元民の心のよりどころとなっている、ネイバーフッドなお店です。
「
海鮮丼」¥850
握り
ランチにするか迷いに迷って、
海鮮丼にしました。どちらかといえば、お酒を欲しないですむお品だからです。おお、ネタがぎょうさん載っています。赤身2切れ、昆布〆真鯛、えんがわ、しまあじ、真あじ、ほたるいか、ぼたん海老、かにむき身、とび子、玉子、沢庵。嬉しい具沢山ですよ。いただきます。
ご飯がまず美味しい。それだけでまず合格。昆布締めがいいですね。ちょっとしたトロみ。しまあじもいい。今年は少し早めに出回っていたほたるいかも美味しいです。イカかと思って食べたのが、えんがわ! 大好物! いいわあこれ。まぐろは何マグロか判別できませんでしたがおそらく本マグロでは。これもいい。

いやあ、美味しい海鮮丼ですねえ。ご飯にのってるゴマもシブい脇役。冷凍感は感じず、すべて新鮮なネタ。ボリュームも満足。
小名浜港は福島県の漁港。勝手な憶測ですが、大将は、震災の影響で福島から出て来られたのでしょうか、それとも見当違いで、昔からこの
板橋の地で育ってこられた方なのでしょうか。決して愛想がいいとは言えない寡黙な大将ですが、何か背負っているものが大きいような、気迫の手さばきでした。
この価格でこのクオリティなら本当に満足です。ごちそうさまでした。

最寄駅 東武東上線「
ときわ台」(板橋区)
衛生感・落ち着き度 8
価格設定の適正度 8
料理の味・誠実度 7
好き度・リピート感 7
すし屋の小名浜港 (寿司 / ときわ台駅、中板橋駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.8