上ロースカツ定食¥1,500とんかつ 檍 あおき蒲田
食べたいと想い始めてから幾歳月。満を持して蒲田へ初来蒲です。もちろん目指すはこちら「檍」。平日、開店15分前に到着、6人目に並ぶ事ができました。やった、一回転目で入店できそうです。これだけで涙腺が緩みます。開店10分前には、列の10人ほどの客がオーダーを聞かれます。唐突な出来事に一瞬テンパリますが、「じょ、上
ロース」と上手に答える事ができました。
11時ちょうど、入店します。12席のカウンター席に奥から順番に座っていきます。すでに全員分の昆布佃煮とお冷やが目の前に準備されています。緊張感が高まります。
前もって揚げていたのでしょう、着席から3分ほどで「あのとんかつ」が手渡されます。こ、これか。みんなが美味しいというとんかつは。ご飯はそれほど量は多くありません。汁ものは、野菜具だくさんの豚汁。では、失礼していただきます。
真ん中あたりのピースからいただきます。おほっ。柔らけえー。食感はフィレですね。さすが上
ロース、余計なサシがないので、さっぱりしています。ころもはフカフカサクサク。
塩でいただくのが流儀らしいので、目の前の3種類の塩と少し手を伸ばして隣の塩3種をそれぞれのピースにかけてみます。なるほど、さっぱりしたカツなので、塩が合いますね。こりゃいい。塩トンカツ、いい。
2ピース目からは手前の脂身の少ないピースから食べ進めていきました。途中、やはりソースでも食べてみたくて、ソースをかけてみました。うん? ソース、いいぞ。あれ、私は塩よりソースの方が好みかも。塩もいいがソースもいい。なんと汎用性のあるトンカツか。
最後の、奥側の2ピースは脂身ゾーンです。ここまで脂身もさっぱりいただいてきましたが、さすがにお腹がふくれてくると、ちょっと脂身の塊はクドく感じます。こうなると塩では太刀打ちできません。ソースですよ、ソース。脂感を中和してくれるんです。
キャベツ千切りも、ころものカスも、お皿には何一つ残さず、完食しました。ああー腹一杯。満足です。トンカツファンがうなる「檍」のとんかつ。最後は少し厳しかったのですが、総じて大満足です。柔らかい肉でしたー。
最後にエピソードをひとつ。外に並ぶ時に、グループが揃わなければ列の最後に並び直さなければならないルールがあります。別々のタイミングでよければバラバラに並べばいいのですが、一緒のタイミングで食べたければ、常に最後尾で相方を待ち続けるしかありません。
せっかく、私より前で1回転目で入れるポジションにつけていた女性1名が、オーダーを聞かれる際にスッと列を外れて最後尾に並び直しました。スマホで一生懸命連絡を取っていますが、なかなか相方は現れません。私が入店するときには、もはや列を外れて相方を待っている状態でした。そして、私が食べ終えて外へ出た後も、まだ列の外で相方を待っていました。可哀想です。
相方よ、来るのか来ないのかハッキリしろ。せっかく平日の早い時間から、この有名店に並んで待っている人の気持ちを考えろ。せめて、先に食べてていいと、一言言えないのか。第一、来る気があるのか。相手に対する思いやりこそ、外食の本質ではないのか。
あの女性、それでも待ち続けて、相方と共に檍の席に着けたのだろうか。先に食べるという選択肢を持たない、思いやりのある女性でした。


ヒレカツ定食 ¥1,500最寄駅 JR・東急「蒲田」(大田区)
衛生感・落ち着き度 8
価格設定の適正度 9
料理の味・誠実度 8
好き度・リピート感 6
檍 (とんかつ / 蒲田駅、京急蒲田駅、蓮沼駅)
昼総合点★★★★☆ 4.2