桃園川 暗渠 遊歩道2016.3
荻窪北口杉並区
荻窪の炒飯専門店に食べにきたついでに、「桃園川 暗渠」を散策してみました。『暗渠マニアック!』(柏書房/吉村生・髙橋英男 著)で吉村生氏が同暗渠のことを執筆しており、興味を持っていた暗渠です。

今日の始点は、荻窪北口。青梅街道にある駅前商店街の一角に、怪しい小径を発見。ここから歩きます。




遊歩道の道ばたにあるコケが、地下に水が流れていることを想起させます。

道端に突然、別要素の空間が出現します。何かの施設の跡ではないかと考えます。


三叉路に出ました。ここから先は車道と歩道の併置道路です。
左に行くと弁天沼公園です。もちろん左に行ってみます。


弁天沼公園です。



桃園川の水源は天沼弁天池公園にありました。しかしそれは過去の話で、現在は湧き水を再現するつくばいから、水がこんこんと溢れ、池を形成していました。併設の郷土博物館分館の受付の方に話をうかがうと、湧き水のつくばいの石が赤っぽいのは、錆だそうです。現在はポンプで水を循環させているそうです。

もとの遊歩道へ、別の小径から戻ります。

支流らしき暗渠道が直交しています。


車道と暗渠歩道との併設道路です。くねくねと、へび道の様です。

煙突が見えてきました。
先述の吉村生氏の記事には、川の近くには統計的に銭湯が多い、と書いてありましたが、なるほど銭湯がありました。

藤乃湯です。

地面に桃園川の地図がプレートで埋め込まれています。

左側(南側)が1m以上高くなっています。また、多くの家は暗渠に背を向けて建てられています。暗渠沿いには大抵、数メートル離れて川にずっと平行した道があります。そちらが川岸の表通りだったので、玄関は暗渠側には作らなかったのです。


また支流らしき小径が、北に延びています。

まだまだ高円寺方面まで暗渠は続きますが、時間の都合でここで引き返すことにします。


別の道路で引き返します。途中、多くの交差点にかなり旧式の街路灯が張ってあります。どんな光を発しているのでしょうか。奥に煙突が見えます。なかなか風情があります。
私は暗渠を歴史的に、あるいは地理的に考察するに至らないエセ散歩人です。しかし最近は某番組のおかげで研究する方が増え、例えば吉村氏は、多くのマニアや情報提供者の情報をつないで掘り下げることがしやすくなってきたということです。地域歴史学、民族歴史学などの王道学問とはまた違う、貴重な研究です。
最寄駅 JR・メトロ「荻窪」(杉並区)