ニュージーランド産仔羊骨付きロースの炭火焼¥3,000トスカネリア恵比寿 トスカーナ州の料理に特化した「
トスカネリア」。念願の初訪問です。いつも手前の大衆
酒場「たつや」に吸い込まれてしまうんです。そうならないように今夜は予約をしています。

店内はこじんまりとした暖かい雰囲気で、イタリアの路地裏のトラットリアのようです。イタリア行ったこと無いけど。フロアはソムリエがお一人で担当します。丁寧すぎない飄々とした対応が逆に心地いいです。
酒飲みなので、デザートの甘いものを欲していないのでコースではなくアラカルトでいきます。
「グアンチャーレ」¥800

トスカーナ州コロンナータ村で大理石の中で熟成させた豚の頬肉の塩漬け、です。超薄切り。脂身が多いので薄切りが正解です。塩漬けですが思ったよりはしょっぱさは控えめで食べやすいです。
「トリッパ フィオレンティーナ」¥800

ご存知、ハチノスとギアラの煮込みです。トマトで煮込むフィレンツェ風トリッパです。ハチノスは第2胃、ギアラは第4胃。もつ焼きでお馴染みの部位ですね。よく煮込まれたハチノスは好物です。こちらのトリッパ、どうやったらこうも美味しくなるんでしょうね。ワインで煮ることなのか、煮込む時間なのか。このトリッパはどんなお酒にも合います。柔らかいモツです。トマト煮ですが酸味もそんなに強くありません。
「パスタ 鹿肉のフェットチーネ」¥1,800

岐阜産の鹿を赤ワインで煮込んだソースのパスタです。これ、牛肉かと思うほど丁寧な味付けがされた鹿肉です。もともと淡白な肉ではあるので、ここのシェフにかかればいかようにも味付けできるんでしょうね。美味しい鹿です。
見た目は少なっ、と思ったのですが食べてみると充分ボリュームがありました。パスタが密度が詰まった感じでモチモチなんです。
ここで魚料理をいただきたかったのですが、すでに本日は切れてしまったそうです。
イタリアンのしきたりをまだ私は理解できていなかったようです。居酒屋や中華料理と違い、タイミングを何段階かにわけてオーダーする文化ではないんです。始めに全部オーダーしておいて、あとはシェフやソムリエが順番とタイミングを考えて出してくれるんです。だから口開け入店なのに魚がなくなってしまったんです。
また肉料理も、このタイミングでオーダーしたのでは遅かったんです。ゆっくりと常温に戻してから調理するので1時間はかかるそうなんです。あきらめて別の料理にしようかとも思いましたが、せっかくなので1時間待つ事にしました。待つ間に「じゃがいものロースト」でもツマもうとオーダーしました。
待つ間、ソムリエが気を使って「あとちょっと!」のジェスチャー。
「ニュージーランド産仔羊骨付きロースの炭火焼」¥3,000

じゃがいもより先にメインです。1時間、ワイン1杯で我慢しました。美味しそうな骨付き肉の登場です。
トスカーナの濃厚なオリーブオイルを使用しているそうです。柔らかい肉! 羊の臭みなど微塵もありません。そして周囲の野菜、甘みがあって柔らかく美味しいです。1時間待つ意義ありますよこれは。隣のテーブルではボリュームたっぷりのアンガス牛で楽しんでいますが、たぶんこっちの方が…と勝手にほくそ笑みます。
骨周りの肉は、失礼して手で持ってかぶりついてしまいました。少しの肉も残したくない意地汚い人間なんです。というより美味しいからです。
「じゃがいものロースト」¥800

野菜は契約農家からの直送だそうです。このじゃがいも、ほんとにじゃがいもですか?と言いたくなる独特な味と食感です。見た目は大学いも風ですが、そこまで甘くなく、しかし味付けではなく元々のじゃがいもの甘さが立っています。これは酒の肴として秀逸です。しかしタイミングとしてはメインの肉を待つ間に欲しかったところです。最後にデザート代わりに楽しみました。
ソムリエはワインに疎い私にも丁寧に説明をしてくれました。雰囲気が高級すぎずフランクすぎず、居心地のいい家庭のようでした。価格的にも高嶺の花というわけではないので気軽に訪問できそうです。
トスカーナ料理、ごちそうさまでした。

最寄駅 JR・メトロ「恵比寿」(渋谷区)
衛生感・落ち着き度 8
価格設定の適正度 8
料理の味・誠実度 8
好き度・リピート感 7
「トスカネリア」HP CLIC →
http://toscaneria.jp/トスカネリア (イタリアン / 恵比寿駅、代官山駅)
夜総合点★★★★☆ 4.1